今大会のブラジルは盤石!スイス下克上の可能性は希薄…?
実力、選手層ともに4年前を上回るセレソン
自国開催だった前回大会。ブラジル国民の全員が母国の優勝を信じて疑わなかったことだろう。しかしながら、ふたを開けてみれば歴史上まれに見ぬ悲惨な大会となった。
準決勝まで順当に勝ち上がったものの、日韓大会以来となる決勝進出がかかったドイツとの大一番でまさかの7失点大敗。
ダメージを引きづったまま挑んだオランダとの3位決定戦も、0-3の大敗。最後の2試合だけでトータル10失点を喫して大会を終えた。
ロシアワールドカップ南米予選でも苦戦を強いられたセレソンは、序盤にドゥンガ監督を更迭。新たにコリンチャンスを世界一に導いた実績のあるチッチを新監督に招聘すると、これが驚くほどガッチリはまった。
その後南米予選で9連勝を達成するなどして、4ゲームを残した状態でロシア行きの切符をつかみ取ると、その後のテストマッチでも大暴れ。戦力のクオリティーはもちろん、組織力まで4年前とは比にならないくらい向上している。
そんなブラジルがグループステージ初戦で相まみえるのはヨーロッパの実力国スイスだ。世界ランキング6位のスイスも、プレーオフを含む予選12試合中実に8試合を無失点で終えた安定感のあるチームだ。
グループE
チーム | 勝 | 分 | 敗 | 差 | 点 |
---|---|---|---|---|---|
ブラジル | 2 | 1 | 0 | +4 | 7 |
スイス | 1 | 2 | 0 | +1 | 5 |
セルビア | 1 | 0 | 2 | -2 | 3 |
コスタリカ | 0 | 2 | 2 | -3 | 1 |
強豪スイスも今大会のブラジルには歯が立たない…?
先日の日本とのテストマッチでも、ジェルダン・シャキリ(ストーク・シティ)、リカルド・ロドリゲス(ミラン)、グラニット・ジャカ(アーセナル)等タレントが存在感を発揮していたが、おそらく実績豊富な彼らは本大会でもそのポテンシャルを最大限発揮することだろう。
しかしながら、彼らがブラジルにとって脅威になるかどうかという点は別問題。それだけ、今大会のブラジルはとにかく強い。
負傷で長期離脱を余儀なくされていたはずのネイマール(パリ・サンジェルマン)は、復帰早々2戦連発と大暴れでコンディションは最高潮。
さらには、センターフォワード候補2番手のロベルト・フィルミーノ(リバプール)がクロアチア相手にゴールを奪えば、今度は1番手のガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)がオーストリア相手に負けじとゴール。
フィリペ・コウチーニョ(バルセロナ)、ウィリアン(チェルシー)、マルセロ(レアル・マドリード)等もトップコンディションにある上、ジョアン・ミランダ(インテル・ミラノ)、チアゴシウバ、マルキーニョス(共にパリ・サンジェルマン)等守備陣も安定している。
最もアップセットが起こりにくい国として挙げられる今大会のセレソン。初戦のスイス戦でテストマッチのように大勝を収めれば、勢いに乗って2002年以来の世界制覇も現実味をいよいよ帯びてくる…?