2つの大会を同時制覇したドイツ 他の国にはない「ある悩み」とは…?
・ドイツならではの悩み
コンフェレデレーションズカップを盤石の強さで制したドイツだが、他の国にはない「ある悩み」を抱えている。それは、あまりに選手層が厚すぎるが故、各ポジションでどの選手を主力チームに組み込むかという問題だ。ワールドカップ開幕まで1年と迫った今、連携面、経験等を考慮してある程度メンバーを固定しはじめなければならない時期に差し掛かっている。
コンフェレデレーションズカップを制覇した若手主体のBチーム、U-21欧州選手権を制した若いチーム、そして、メスト・エジル、トニ・クロース等今回どちらにも帯同していないいわゆる「1軍メンバー」たち。
これら3つのカテゴリーの中から最強チームを1チーム作り上げていくわけだが、アタッカー、中盤、ディフェンダー、ゴールキーパーとすべてのポジションにおいて非凡な才能を持つ一流選手が揃うドイツは、他の国とは別の意味で「大きな悩み」を抱えているといって差支えないだろう。
・不動の選手は実は1、2人程度?
今回ロシアで開催されたコンフェレデレーションズカップで、若手を集めた即席メンバーでも世界と渡り合えるということを証明したドイツ。当初各ポジションで不動の存在だと思われていた2014年ワールドカップ優勝メンバーたちも肝を冷やしたに違いない。現段階で、ワールドカップメンバー入りが「不動」な選手は実は1、2人程しかいないのではないだろうか。
とくに、レアル・マドリードの主力としてチャンピオンズリーグを連覇した中盤のトニ・クロース、それからバイエルン・ミュンヘンの守護神マヌエル・ノイアーの2人に関しては不動と言って申し分ないだろう。その次に、同じくバイエルン・ミュンヘンのセンターバック、ジェローム・ボアテング、マッツォ・フンメルス、アタッカーのトーマス・ミュラーといった面々が続く格好となる。
ゴレツカ、ドラクスラー、マイアーといった若手が着実に育ってきている中、アーセナル所属の10番メスト・エジルでさえメンバー入りは容易くないミッションになるのではないだろうか。
その他、ドルトムントのマリオ・ゲッツェ、マルコ・ロイス、ユリアン・ヴァイグル、ユベントスのサミ・ケディラ、マンチェスター・シティのイルカイ・ギュンドガン、バイエルン・ミュンヘンのバトシュトバーと錚々たる面子がワールドカップメンバー入りを狙う。果たして、1年後ロシアのピッチにたっているのはどの選手になるのか。ドイツ国内の熾烈なメンバー争いから目が離せない。